開発及び製造
大型プラント浄水装置を始め、災害時の緊急浄水システム、重金属、特定化学物質除去浄水など、世界レベルのフィルタリング技術を研究開発している米国の総合浄水フィルター製造会社で炭化化合物をはじめ、コークス関連の化学研究企業で多くの特許、学術論文を発表しています。特に活性炭技術において独自の技術を有する企業です。全米でも最大規模のこの種の「焼結活性炭メーカー」であり、その販売シェアーは常にトップを維持しています。それは、特許で保護された独特の焼結技術を有する事だけではなく、使用者の真に求めている様々なニーズに沿った製品化を実現し、常に科学的背景を持って販売されているからです。全米にはこれに類似の製品もあり日本にも紹介されていますが、技術的乖離は非常に大きいと言えます。

形状・外観
形状：外径/108mm 内径/51mm 長さ/254mm
構成：プレフィルター外層：粘土質などの大粒子を除去します。ポリプロピレン繊維製（ろ過径15μ）
　　　プレフィルター内層：さらに微粒子までこの層で除去し長いフィルター寿命を確保しています。（ろ過径5μ）
　　　保護ネット ：取り扱い時の破損・ショック等から本体を守っています。

抗菌性能/優れた抗菌性を有します
微粉末の活性炭に、抗菌性を有する天然産の特殊鉱物を熱処理してミックスし成形したフィルターです。フィルターを水が通過する時、この鉱物と接触する事で極微量の成分が放出され、同時に水中のpHを僅かにアルカリ性にします。これによって、水中の微生物は増殖が阻止されると共に、時間の経過に従って死滅して行きます。これは山間の清水が腐りにくいのと同じ原理です。
現在の多くの活性炭フィルターは、滞留水が塩素フリーの状態となる事から、フィルター内部や出水口に微生物の繁殖が起こる事が最大の弱点です。これを補うために活性炭に銀を添着したり、中空糸膜などの除菌フィルターが必要となります。このため、フィルターが高価になったり、肝心の活性炭が少量になる事で吸着力が減少します。
このABCマトリックスフィルターは、活性炭それ自体に抗菌性を持たせてあるため、フィルターの内部や水の出入り口部に微生物の繁殖はありません。それのみならず、フィルターで処理された水は配管等に滞留している間も、引き続き微生物の汚染から守られています。

ABCマトリックスフィルターの制菌効果（100ml） 実験方法：試料6gに減菌水100mlを加え菌数の変化を調査 試料：Bacillus subtilis(枯草菌) 3×10000個/ml		ABCマトリックスフィルターの制菌効果（1000ml） 実験方法：試料6gに減菌水1000mlを加え菌数の変化を調査 試料：Bacillus subtilis(枯草菌) 3×10000個/ml
-ブランク：培養液のみ　-未処理品：抗菌処理なし　-ABCﾌｨﾙﾀｰ：抗菌処理済　　　　　暗黒下37℃にて静置培養

除去性能/高い除去性能を有します
フィルターの主要部分をしめる活性炭は、非常に広い吸着面積を有する微粉末の上質活性炭が使われています。しかも、バインダーと混練した後特殊な方法で焼結してあり、ブロック形状をしています。このため、フィルター内の活性炭量が非常に多く、その上高密度を有しています。それでいて、水の流通経路を確保しています。従って、同じような大きさの他製品と比べてもその能力は何倍にもなります。

例えば、残留塩素除去能力では同種製品の2〜2.5倍の性能を持っています。またトリハロメタンの主成分である「クロロホルム」などの比較的小さな分子から、農薬のような大きな分子構造を持つ物質まで、幅広くしかも大量に除去出来ます。これまでは、形が大きくなりすぎる事や、フィルターの交換頻度が余りにも多いため製品化が困難とされた様々な形態と用途を持つ製品を、これを利用して市場化する事が可能なりました。

ABCマトリックスフィルター性能データー

タイプ/ 単位	10ｲﾝﾁ	20ｲﾝﾁ
直径 　　　（mm）	110	110
長さ 　　　（mm）	254	508
重量　　　　 （g）	1330	2660
ろ過粒子径 　（μｍ）	2	2
初期圧損 （kg/cm2）	0.35	0.50
塩素除去能　 （ton）	200	400
ｸﾛﾛﾎﾙﾑ除去能 （ton）	9	20
ろ過粒子径 ：1回通過で、99.9％以上除去可能な粒子径 初期圧損 ：5・/分で通水したときの圧力損失 塩素除去能 ：除去率95％以上（入口塩素濃度2ppm,通水速度10・/分）の通水可能量 B：除去率95％以上（入口ｸﾛﾛﾎﾙﾑ濃度300ppb,通水速度6・/分）の通水可能量

マトリックス性能/絶対精度は２μです
マトリックスの焼結構造技術により、このフィルターの絶対精度は2μの気孔径を持っています。このため、水中の2μより大きな全ての物資と、大腸菌・クリプトスポリディウム・原虫類やそのシストを通しません。活性炭フィルターでこの様な絶対気孔径を持つ製品はこの｢マトリックス･フィルター｣しかありません。（実際には0.5μの製品もありますが、用途によって使い分けされています）※2μは平均分布による数値であり100％の精度ではありません。現在単独での生物濾過は勧めていません。上水道でない使用に関してはご相談ください。
この気孔径はまた、フィルターの使用限度を知らせてくれる役目を果たしています。即ち、非常に細かい気孔径のためフィルターが使用量に従って目詰まりを起こし、徐々に水の出が悪くなり、最後には完全にでなくなります。こうして、フィルターの交換時期を示してくれます。これまでの様に、除去能力が無いのに水が何時までも出てくるため、折角除去した物質を逆に溶出させてしまう様な、限度を超えたフィルターの使用は起こりません。

圧損性能/低圧損で日本の水道向けです
このような精密なフィルターですが、その圧力損失は非常に低く設計されています。米国と違い、日本の低い水圧でも十分に使用できるように特別に造られています。高度な性能を持ったこのフィルターの能力を最後まで有効に使用できるようになっています。

通水抵抗 流速と初期圧力損失との関係（10ｲﾝﾁﾌｨﾙﾀｰ）		流速の通水量依存性 吐出流速の積算通水量依存性（10ｲﾝﾁﾌｨﾙﾀｰ）
通水した水は京都市上水　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　図中の数字は供給水圧（kg/cm2）

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